米Motorola傘下の米Metrowerksと任天堂は,任天堂の携帯用ゲーム機「Nintendo DS」(開発コード名)の正式開発環境としてMetrowerks社の「CodeWarrior」を採用することで合意した。Metrowerks社が米国時間8月19日に明らかにしたもの。Metrowerks社は,同ゲーム機向けの開発環境「CodeWarrior Development Studio for Nintendo DS」を提供していく。

 Nintendo DSは,任天堂が現在開発を進めている新型ゲーム機。2つの画面を搭載する点が特徴で,デュアル構成のARMコア・アーキテクチャを採用している。北米および日本では2004年末までに,欧州では2005年第1四半期に販売を開始する予定。

 CodeWarrior Development Studio for Nintendo DSを使用すると,Nintendo DSのタッチ・スクリーン,音声認識,無線通信といった機能を利用可能なゲームが開発できる。同開発環境のそのほかの特徴は以下の通り。

・ARM 9およびARM 7の両プロセサ上で同時に機能するマルチ・コア,スレッド対応デバッガ

・リンク対象アプリケーションの未使用コードを検出/削除する機能により,メモリー使用量を減らすARM用リンカー・オーバレイ

・コマンド・ライン・インタフェース,GUI,キャッシュ表示機能

・Nintendo DSハードウエア向けに最適化したARM用コンパイラ

 任天堂は,同開発環境を含む開発キットを,既に世界各地の100社以上のゲーム・メーカーに配布している。

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