米palmOneは,同社製ハンドヘルド機向けのWi-Fi接続カードを米国時間8月17日,発表した。IEEE802.11bをサポートし,企業向けの「Tungsten T3」とコンシューマ向けの「Zire 72」で利用可能。

 同カードをTungstenやZireに装着することにより,ユーザーは無線LANサービス領域内でいつでもインターネットに接続できる。無線LANアクセスポイントは急速に増えている。当初は大企業やビジネス旅行者向けだったが,今ではコーヒー・ショップや図書館,公園などでも導入が進んでいる。米IDCによると,現在,米国の1万カ所以上で無線LANアクセス・サービスが提供されており,2008年には6万5000カ所まで増加する見込みだ。

 palmOne社アクセサリ部門ジェネラル・マネージャのJim Schwabe氏は,「無線LANアクセスポイントや,家庭および企業内のWi-Fiネットワークが普及するにつれ,当社製モバイル・ハンドヘルドのユーザーに,Wi-Fi機能を追加提供することが重要だと考えた」と説明した。

 今回発表したWi-Fi接続カードは,2004年9月初めに,palmOne社のオンライン・ストアあるいは小売店で販売を開始する。価格は129ドル。

 ちなみに,Tungsten T3およびZire 72は標準でBluetooth機能を搭載している。Wi-Fi機能をあらかじめ内蔵した同社のPDA製品としては「Tungsten C」がある。

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