米In-Stat/MDRは,PDA市場に関する調査結果を米国時間2月24日に発表した。2003年のPDA出荷台数は減少したものの,メーカーはまだ回復の希望を捨てていない。調査によると,2003~2008年にPDA出荷台数は年平均6.5%増加する見込み。

 メーカーは,新規顧客獲得を図るとともに,既存ユーザーの買い換えを促進したい考えだ。経済状況が持ち直し,IT支出が回復していることから,メーカーは企業向けPDA出荷台数が増加すると期待している。2004年のPDA出荷台数は1080万台に達する見通しである。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・2003年のメーカー首位は米palmOneで,出荷台数ベースのシェアは,2位の米Hewlett-Packardを2倍近く上回った。

・2003年のPDAは,ローエンド,ミドルレンジ,ハイエンドの3種類に大別される。メーカーは各レベルの機能と価格を備えたモデルを提供した。

・各種のマルチメディア機能が消費者とメーカーをますます引きつけている。

 「2004年は,ソフトウエアと部品の両面で進歩がみられる。また,価格低下が進み,OSが向上し,マルチメディアや無線機能への関心が高まることから,市場は成長に向かう」(In-Stat/MDR社業界アナリストのCindy McCurley氏)

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