米Pyramid Researchは,移動データ通信に関する調査結果を米国時間4月7日,発表した。それによると,米国では,2007年にWi-Fiユーザー(無料および有料を含む)の数が第2.5世代(2.5G)/第3世代(3G)ユーザー(有料)の数を上回る見込みだ。

 その後急速に差が開き,2008年には,Wi-Fiユーザーが2.5G/3Gユーザーの2倍近くに増加する。なお,2.5G/3G技術にはEDGE,1x,EV-DO,UMTSなどが含まれるが,ユーザーの大半は1x利用者である。

 実際のところ,消費者は3GとWi-Fiの両方をうまく使い分けており,「3Gの見通しが暗いというわけではない」(同社)。ただし,通信事業者はWi-Fiと携帯電話を組み合わせたデータ通信サービスを検討する必要がある。「特に,利幅の大きいビジネス・ユーザーにとって,Wi-Fiと携帯電話のバンドル・サービスは魅力的だ」(同社)

 米国におけるWi-Fiの直接アクセスによる売上高は,2008年に15億ドルを突破する可能性がある。「今後は,初めて利用するブロードバンド無線技術がWi-Fiだということもあり得る。通信事業者は,サービスのバンドル・プランや価格設定などで,Wi-Fiユーザーを携帯電話サービスに取り込もうとするだろう」(Pyramid Research社)

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