米palmOneは,同社のスマートフォン「Treo 600」およびハンドヘルドの「Tungsten」シリーズ向けにARMプロセサ用に最適化した「MIDP 2.0」ランタイムを提供すると米国時間3月31日,発表した。「これらの機器で最新のJava規格を利用できるようにする」(同社)

 Java 2 Micro Edition(J2ME)に対応した米IBMのモバイル用インフラ「WebSphere Micro Environment」およびPalm OS対応開発キット「WebSphere Micro Environment Toolkit for Palm OS」を利用することで,開発者はpalmOne社製デバイス向けJ2MEアプリケーションを開発,テスト,導入,および実行できる。

 「TreoおよびTungsten製品でのJava導入は,消費者が今後享受できるメリットのほんのさわりにすぎない。Javaは,時間と場所を問わず,ゲームを楽しんだり最新データを入手したりする可能性を切り開く」(palmOne社戦略部門シニア・ディレクタのJonathan Oakes氏)

 MIDP 2.0ランタイムは,2003年10月1日以降にTungstenを購入したユーザーに無料で提供する。それ以前にTreo 600あるいはTungstenを購入したユーザーと「Zire 71」ユーザーは5ドル99ドルで購入可能。

 ちなみにpalmOne社の前身である米Palmから分離独立した米PalmSourceは先日,IBM社のランタイム環境「WebSphere Micro Environment Java 2 Micro Edition (J2ME)」および開発ツールセット「WebSphere Studio Device Developer(WSDD)」のライセンスを取得し,これらを「Palm OS」プラットフォームに統合することを発表している。

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