米Hewlett-Packard（HP）は，米MCI，米Standard Register（SR），米TD Bank Financial Groupの各社と，合計約5億ドル規模のアウトソーシング契約を締結した。HP社が米国時間7月14日に明らかにしたもの。
HP社は最近，アウトソーシング事業に力を入れており，「2004年2～4月期のアウトソーシング事業は前年同期比で50％成長した」（同社）という。
各社と締結したアウトソーシング契約の主な内容は以下の通り。
・MCI社
HP社のサービス部門であるHP Servicesが，全米600カ所以上において，MCI社の従業員に技術サポートを提供する。具体的には，ノート・パソコンやデスクトップ・パソコン3万6000台，ワークステーション1700台，プリンタ1500台に関して，ソフトウエアの配布を行い，UNIXと米Microsoftの「Exchange」を管理する。また，遠隔サーバー管理と資産管理サービスも請け負うほか，ヘルプデスクを通じて，毎月約2万件にのぼる問い合わせに対応する。契約期間は5年間で受注金額は1億1200万ドル。
・SR社
HP社は，ドキュメント管理技術を手掛けるSR社のインフラとアプリケーションを合理化し，生産性を向上する。デスクトップ・コンピュータ4100台およびサーバー650台から成るWANと，アプリケーション30種類を管理する。なお契約に基づき，SR社の従業員約80人がHP社に移籍する。契約期間は5年間で受注金額は5300万ドル。
・TD Bank社
TD社のATM機約2400台，自動銀行取引システム，POSインフラのアップグレードを行う。契約期間は7年間で，受注金額は3億2000万ドル。
またHP社は，コミュニケーション・サービスをMCI社に委託する5年間のアウトソーシング契約を締結した。MCI社が同日明らかにしたもの。契約金額は約1億2500万ドル。
MCI社はHP社の「Managed Services Systems Integrator for Telecommunications」プログラムのプロバイダとして，企業ユーザーのアウトソーシング需要に応えるほか，HP社にインターネット遠隔接続サービスと無線ページング／メッセージング・サービス「SkyTel」を提供する。
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