米Strategy Analyticsは,米国の携帯電話利用に関する調査結果を米国時間7月7日に発表した。それによると,「(自身が所有する)携帯電話機にたいへん満足している」というユーザーは,2001年と比べて約半分に減少していることが明らかとなった。

 調査は,米国の携帯電話ユーザー1000人に対して実施したもの。米メディアの報道(TechWeb)によると,2001年は39%が「たいへん満足している」と答えたのに対し,2003年はわずか20%にとどまっている。

 Strategy Analytics社はこの傾向について,高品質で多機能(折り畳み型,スライド式,カラー画面,カメラ)の携帯電話機が増えていることから,旧式モデルのユーザーの不満が高まっているためと分析する。「今後の買い換え需要につながる良い兆しだ」(同社)

 米国の携帯電話市場はアジアのベンダーが勢力を伸ばしており,フィンランドのNokiaや米Motorolaなどは苦戦を強いられている。「韓国Samsung,韓国LG,京セラなどは,携帯電話機の機能価値を大いに高めたが,Nokia社やMotorola社はこのような対応ができていない。消費者は携帯電話機に対して,これまで以上に機能とスタイルを要求しており,従来のようなブランドに対する意識は薄れている」(Strategy Analytics社アナリストのEddie Tapiero氏)
 
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