「携帯電話のアプリケーション開発者やサービス・プロバイダは情報サービスの提供にやっきになり,ユーザーの要望を見過ごしている」。米Strategy Analyticsは米国時間2月12日に,携帯電話の利用に関する調査結果を発表した。それによると,携帯電話ユーザーの50%近くが,詳細な情報案内などの地域密着型サービスを求めているという。

 Strategy Analytics社シニア・アナリストのNitesh Patel氏によると,地域密着型サービスに関心を寄せるユーザーの割合は,2001年の37%から45%に増加している。さらにユーザーの38%が,携帯電話を利用した商品購入を望んでいる。

 携帯電話の地域密着型サービスは,技術面やマーケティングの問題などから,通信業者が導入に二の足を踏んでいる。さらに,モバイル決済が十分に確立されていないことも,普及が進まない要因だ。

 「地域密着型サービスを広めるには,通信業者がPOS開発者と一体となって,支払のための仕組みを構築する必要がある」(同氏)


■ 携帯電話ユーザーが望む付加価値アプリケーション
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2001年 2003年
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マルチメディア・クリップ 10% 13%
写真メッセージング 12% 30%
商品/サービスの支払 23% 39%
情報案内 15% 45%
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出典:Strategy Analytics社(2001年および2003年)

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