英British Telecom(BT)は,大規模な電話網切り替え計画「21世紀ネットワーク(21CN)」のトライアル・サービスに,ドイツのSiemensと米Juniper Networksの製品を採用する。Siemens社がドイツで現地時間7月6日に発表したもの。

 BT社は21CNプログラムを通じて,英国内公衆電話網(PSTN)をIPベースのネットワークに移行する計画である。2006年に各地で本格的なユーザーの移行を開始し,2008年に大半の切り替えを完了する予定。本格移行開始に先がけて,第1段階としてケンブリッジとウリッジのネットワーク間のコアPSTNをマルチサービスIPネットワークに試験的に切り替える。2005年1月までに,同地域周辺の1000世帯のユーザーが,IPベースの音声およびデータ・サービスを利用できるようにする。

 BT社は,Siemens社のVoIPゲートウエイ「SURPASS hiG 1200 Trunk Gateway」をトライアル・サービスのインフラに使用する。同ゲートウエイは,次世代コアIPインフラと既存の回線ネットワークを仲介する役割を果たす。これにより,「BT社はIPベースの音声およびデータ統合ネットワークにスムーズに移行し,サービスやアプリケーションを拡充することができる」(Siemens社)

 またSiemens社は,Juniper社製のIP/MPLSルーター「T640」もBT社に供給する。

 そのほか,フランスのAlcatelが,同社のIP/MPLSルーター「7750 Service Router」を21CNプログラムのトライアル向けに提供することを,同日発表している。

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[発表資料(Siemens社)]< BR> [発表資料(Alcatel社)]