米EMCと米Advanced Digital Information(ADIC)は米国時間6月10日に,情報ライフサイクル管理(ILM)製品の販売に関する提携を明らかにした。EMC社はADIC製テープ・ライブラリ「Scalar」を,ADICはEMC社のネットワーク・ストレージ「CLARiiON CX」を再販する。

 EMC社は,ADICの「Scalar 24」「同100」「同i2000」および「同10K」モデルを扱うことで,市場機会の拡大を図るとともに,「ニアライン・ストレージとオフサイト・ボールティングを実現する製品を顧客に提供する」(両社)。Scalarファミリ製品は,SANサポート,インテリジェント・モニタリング,警告機能などを備える。必要に応じた容量拡張が可能で,ロボティクス部分やコントローラに冗長性を持たせて可用性を高めることができる。

 一方ADICは,自社の仮想テープ・システム「Pathlight VX」の一部として,CLARiiON CXを採用する。Pathlight VXは,ディスクとテープを一つに統合したシステムで,「バックアップ性能は,従来のシステムの2倍」(両社)という。

 EMC社Corporate Marketing and Office of Technology担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントのHoward Elias氏は,「テープ製品を顧客への選択肢に加えることで,ILM戦略を完全なかたちで進めることができる」と述べた。

 「当社とEMC社は,顧客の増え続けるデータの保護とILMのニーズに対応した幅広いストレージ製品を提供し,最小限の長期TCOで,システム全体の信頼性とパフォーマンスを最大限引き出せるようにする」(ADIC会長兼CEOのPeter van Oppen氏)

 両社は7月に,該当製品の再販を開始する予定である。

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