米Computer Associates International(CA)は中国(香港)で現地時間6月2日に,同社の企業向け製品戦略「Enterprise Infrastructure Management(EIM)」について明らかにした。オペレーション,セキュリティ,ストレージ,ライフ・サイクル,サービス管理などに向けた統合的でオープンなソリューションを提供するとしている。

 「IT部門が資産の最適化を行い,インフラの性能を強化することで,企業のセキュリティとビジネス継続性を確保できるよう支援する」(CA社)

 CA社CEOのKen Cron氏は,「これまでコンピューティングの世界は三つの段階をたどってきた。最初がメインフレーム,次いで分散コンピューティング,それからインターネット・コンピューティングだ。そして我々は新たな段階である『管理ソフトウエアの時代』に進みつつある」と述べた。「個別に人の手で操作するIT環境では,一貫したサービスは実現しない。IT資産を効率化し,即応性を高め,業務目的に沿わせるには,より優れた管理が必要だ」(同氏)

 EIMソリューションでは,CA社のブランド「eTrust」「BrightStor」「Unicenter」「AllFusion」などの製品の技術を使用する。共通のサービス群やデータベース環境を採用し,これら製品を通じて戦略に沿った機能の展開を図る。例えば,資産管理,ソフトウエア配布,脆弱性管理といったソフトウエアを組み合わせることにより,企業のCIOはビジネス・プロセス全体を管理することが可能となり,各デスクトップ・パソコンおよびサーバーの安全性と性能を確実に維持できる。

 CA社は,企業のIT管理を支援する主要な製品およびサービスとして以下を挙げている。

・「Management Bundle for Microsoft Exchange」:電子メールの性能とセキュリティを確保し,データを保護するためのExchange向けパッケージ・ソフトウエア。

・「Unicenter Service Management Solution」:サービス・デスク,サービス・レベル管理,金融資産管理向け製品を組み合わせたITサービス管理ソリューション。

・「Information Life Cycle Management(ILM)Strategy for Storage」:事業目標や優先課題に則した情報およびストレージ管理を可能にするための取り組み。

・「eTrust Vulnerability Manager r8」:ITインフラのセキュリティ・ホールを修復するためのラックマウント型セキュリティ管理アプライアンス。

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