米Sun Microsystemsは,サブスクリプション・ベースで提供する一連の製品やサービスについて明らかにした。中国の上海で開催中の「SunNetwork Conference」で,同社が現地時間6月1日に発表したもの。

 Sun社社長兼COOのJonathan Schwartz氏は同会議の基調講演で,「ネットワーク・コンピューティングの新時代が到来した」と語った。「業界を従来の固定料金モデルから(サブスクリプション・ベースに)移行させ,ITをよりフレキシブルで調和のとれたものにすることで,ネットワーク・コンピューティングの新たな段階を押し進める」(同氏)

 今回発表した主な内容は以下の通り。

・100種類以上の項目で構成するサブスクリプション・ベースのデータセンター向け性能評価サービス「Sun Preventive Services」。米メディアの報道(CNET News.com)によると,データセンターの状態が良好であるほど,会費が安くなるという

・ストレージ・システム「StorEdge Power Unit」を従量課金制で提供する。料金は1Mバイト当たり月額2セントから。「SunSpectrum Platinum」サポート・サービスのほか,管理ソフトウエア,基本ソフトウエア・ライセンスなどが含まれる

・Solaris対応の開発者ツールを提供する「Java Enterprise Developer Promotion」。3年契約の場合,年会費は1499ドル。開発者向けプログラム「Sun Developer Network(SDN)」のメンバーを対象にする

 Sun社はそのほか,サーバー向けJavaシステム「Java Enterprise System」とデスクトップ・パソコン用Javaシステム「Java Desktop System」のバージョン2,認証管理製品「Java System Identity Manager」「同Access Manager」「同Directory Server Enterprise Edition」,無線ICタグ(RFID)ソフトウエア「Java System RFID Software」,「UltraSparc」プロセサを4基搭載したサーバー「Netra 440」などを発表した。また同社は8万人のユーザーと30社のISVに対し,次期OS「Solaris 10」のプレビュー版の提供を開始していることも明らかにした。プレビュー版では,OSの性能を大幅に高める機能「Dynamic File System」を新たに追加している。

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