米Hewlett-Packard(HP)は,IT管理に向けた一連のサービスとソフトウエアを米国時間11月11日,発表した。「人材,プロセス,技術を統合し,業務とITの動的な連携を自動化する。これにより,企業はIT運用コストを最大30%節約し,事業ニーズへの迅速な対応を向上できる」(HP社)

 HP社はこれらのサービスとソフトウエアで,コンピュータ自身が適性を管理するコンピューティング構想の大企業向け戦略「Adaptive Enterprise」の拡充を図る。

 今回発表した主な内容は以下の通り。

・「Global Service Desk with eSupport」:デスクトップ・パソコン,モバイル機器,無線装置のユーザーが,自身で問題解決するためのヘルプ・サービス。

・「ITSM Certification for Service Providers」:IT,電気通信,インターネットなどのサービス・プロバイダを対象にしたITサービス管理(ITSM)認定。

・「HP ITSM Best Practices for HP OpenView Service Desk」:ITSMプロセスのベスト・プラクティス。「企業がITプロセスの変更に必要とする要素の80%を提供する」(HP社)

・「Agility Assessment Services for IT Service Providers」:IT運用の変更に関する期間,範囲,手間を検証するサービス。

・「HP Systems Insight Manager」:クロス・プラットフォーム対応の管理ソフトウエア。クライアント,ストレージ,プリンタ,電源管理用のプラグインを備え,「ProLiant」「Integrity」「HP 9000」サーバーに対応する。

・「HP OpenView Management Integration Platform」:管理情報を統合するソフトウエア。当初は,Webサービスとサービス指向アーキテクチャの管理に焦点を当て,将来的には統合管理システムの基盤構築を目指す。

・「HP OpenView Select Access」:アプリケーションやITサービスへのアクセスを認証,認定,簡素化するためのソフトウエア。

・「HP OpenView Operations」:ネットワーク,システム,データベース,アプリケーション,サービス,インターネットといったIT環境の監視,制御,レポートを行うソフトウエア。

・「HP Web Jetadmin 7.5」:ファームウエアのアップデートを効率化するソフトウエア。ネットワーク接続したデバイスに対し,標準的なWebブラウザからリモート操作でインストール,監視,トラブル・シューティングを行える。

 またHP社は,ドイツSAPとの提携を明らかにした。両社は協力して,異種混合ITシステムを抱える企業の効率的な管理環境の構築を支援する。

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[発表資料(1)]
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