米IBMは,ストレージ管理ソフトウエアの新版「TotalStorage SAN File System(SFS)Version 2.1」を米国時間5月25日に発表した。6月24日から販売を開始する。「新版では,他社製SANストレージ・デバイスもサポートしており,ベンダーの製品が混在する環境での管理を簡素化する」(IBM社)

 TotalStorage SFS Version 2.1は,米EMC,米Hewlett-Packard(HP),日立製作所などのストレージ製品に対応する。ソフトウエアの仮想化レイヤーにより,既存のハードウエア設備を有効活用することで,「SANシステムのコスト効率を高めることが可能」(IBM社)。また,管理用ユーザー・インタフェースを向上したほか,多数のセキュリティ機能を搭載する。「Red Hat Linux Enterprise Server 3.0」や「Sun Solaris 9」などのOSにも新たに対応した。

 TotalStorage SFS Version 2.1は,同社の自律型コンピューティング技術をベースとする。ストレージ・リソースをサーバー間で効果的に共有し,ファイルを複製する必要性をなくすことで,インフラに要するストレージ容量を減らすことができる。「ストレージおよびデータ管理作業のためのアプリケーションのダウンタイムが縮小し,アプリケーションの可用性が向上する」(同社)

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