米EMCは4月末に米国フロリダ州オーランドで開催された「EMC Technology Summit 2004」において,ILM(情報ライフサイクル管理)市場のリーダーを目指したロードマップを明らかにした。同サミットは,約2500社に上る顧客とパートナ企業向けに毎年開催される技術会議で,今年で4回目。

 同社オープン・ソフトウエア担当の上級副社長Mark Lewis氏は,「われわれはあなたの情報から最大の価値を引き出したい」と語った。EMCが買収したDocumentum,LEGATO Software(旧LEGATO Systems),VMwareのソフトウエア製品が,同社のILM計画で重要な役回りを演じることだろう。

 EMCのロードマップによると,ストレージ管理とデバイス・リソース管理ソフトの「EMC ControlCenter」ファミリは,次の四半期に「ControlCenter 5.2」へアップデートされる。新版では,サービス管理機能が統合されており,さらに将来バージョンでワークフロー機能やWebサービス管理機能を統合する予定だ。また今年後半,「VisualSAN」というストレージ管理ソフトを,標準規格「Storage Management Initiative Specification(SMI-S)」に準拠させてオープン化を目指す。

 「Documentum 5.3」は今年,セキュリティと共同作業に関する機能が強化されて登場する。これには,LEGATOのソフトウエア技術を使った電子メール保存機能が搭載されている。さらに2005年上期に登場する「Documentum 5.4」には,ストレージを意識したコンテンツ格納機能が強化される予定だ。

(Keith Furman)