米AMDが,低価格帯の新プロセサ製品系列「AMD Sempron」を米国時間6月7日に発表した。デスクトップ・パソコン向けのAMD Sempronと,ノート・パソコン向けの「Mobile AMD Sempron」を用意する。ただし,仕様など詳細については2004年後半に明らかにするとしている。

 Sempronについて,AMD社は「日々進歩する家庭や職場のパソコン・ユーザーの要求に応えられる製品として開発中」と説明する。「パソコンの基本的な使用目的は,もはや電子メール,Web閲覧,文書作成だけにとどまらない。現在は,音楽のダウンロードや再生,家族や友人への画像送信にも使う」(同社)

 AMD SempronとMobile AMD Sempronは,2004年後半に利用可能とする予定。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,AMD社はSempronを全世界で販売するが,32ビットの「Duron」「Athlon」「Athlon XP」製品系列と64ビットの「Athlon 64」製品系列のどちらがベースになるかについても明かしていないという。プロセサの価格は,ノート・パソコン向けが999ドル以下,デスクトップ・パソコン向けが549ドル以下になる見通し。なお,同社はこれまでプロセサの製品名をラテン語からとっている。ラテン語の“semper”には“常時”という意味があるので,“毎日使用するパソコン用のプロセサ”といった方向性を示すという。

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