インドのTata Teleservicesは,京セラの米国法人Kyocera Wirelessの携帯電話機「Kyocera KX440」を利用したPush-to-Talk(PTT)サービスを開始する。Kyocera Wireless社が米国時間5月27日に発表したもの。米QUALCOMMのBREWプラットフォーム向けチャット・ソリューション「BREWChat」をベースにする。「インドでは,これが初めてのPTTサービスとなる」(Kyocera Wireless社)

 PTTは,トランシーバのようにボタンを押すとすぐに会話ができる機能。KX440はBREWChatに対応し,「米大陸以外で初めてPTT機能を提供する」(Kyocera Wireless社)。BREWChatは,QUALCOMM社のPush-to-Talk技術「QChat」を基盤に開発され,個人対個人のほか,個人対グループの通話が可能。標準的なVoIP技術を使って,CDMA2000 1X Release 0ネットワーク向けに設計しており,第3世代(3G)サービスのCDMA対応無線デバイスで利用可能。そのため,Tata Teleservices社は既存のネットワークをアップグレードすることなく,PTTサービスを提供できる。

 インドは世界で最も成長している無線通信市場の一つ。業界予測によると,インドの無線加入者数は,2008年までに3倍に拡大し,1億4000万人に達する見込み。

 Tata Teleservices社は現在,インド国内の8地域で携帯電話サービスを運営しており,今後新たに12地域で事業を展開する予定である。

 ちなみに米メディアの報道(CNET News.com)によると,Tata Teleservices社はKyocera Wireless社に30万台の携帯電話を発注済みという。

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