ドイツSAPの米国子会社SAP Americaは米国時間5月7日,パッケージ・サービス「SAP Direct」の提供について発表した。ソフトウエア,プロフェッショナル・サービス,文書を組み合わせ,顧客の共通の課題に対処するとしている。

 SAP Directでは,データ記録,ファクシミリや電子メールの自動化といった50以上の特定の業務課題を想定している。「ソフトウエアなどの設定は通常30日以内に完了し,サービス利用料は後払い」(SAP社)

 「SAP Directは,顧客が必要とするソリューションを,素速く手ごろな価格で提供する。顧客が現在導入しているSAP社製品を強化し,自動化を進め,ただちに付加価値を得られるようにする」(SAP America社フィールド・マーケティング部門バイス・プレジデントのKevin Young氏)

 例えば,ファクシミリと電子メールを自動化し,SAP社製品で構成したシステムに統合する場合,これまではソフトウエアの選択,検証,実装などに時間と費用をかけなければならなかった。SAP Directのファクシミリ/電子メール自動化用パッケージ・サービスを利用すれば,「ワンストップ・ショッピングで,適切なソフトウエア,インストール,設定,知識を30日以内に3万ドル未満で取得することができる」(SAP社)

 SAP Directで提供するパッケージ・サービスには,ファクシミリ/電子メール自動化のほか,発注/調達要求や決済処理の自動化,SCMの効率化,e-Businessアプリケーション・スイート「mySAP Business Suite」導入に関する検証などがある。

 またSAP社はSAP Directの包括的な提供を目指し,米Proceed North Americaなどのパッケージ・サービス・プロバイダをはじめ,EASY SOFTWARE社,Esker社,IXOS Software社,Readsoft社などのソフトウエア開発会社と協力する。

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,SAP Directは2000年に英国で提供を始めており,今回,米国にも提供を拡大するもの。デンマーク,アイルランド,南アフリカでも利用可能にする。

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