米Oracleは,会計規則準拠の支援ツール「Oracle Internal Controls Manager」の新版を米国時間3月24日,発表した。包括的な監査プロジェクトの管理ツールを提供し,「社内経理の文書化や法規準拠の監視を合理化する」(Oracle社)

 Oracle Internal Controls Managerの新版は,複雑なビジネス・プロセスやリスク評価の定義および管理を簡素化する。例えば,不良債権の削減という目標を受取勘定管理プロセスに照合し,目標を達成するために発生しうるリスクを判断して,適切な規則を導入する。また,会計事務所などが提供するビジネス・プロセス定義をはじめ,規則定義,監査手続きなどの管理プロセスに必要な情報を読み込む機能も強化した。

 新たな機能により,社内規則,プロセス,リスクなどの審査内容を記録することが可能。社内監査部門や会計事務所は,監査作業計画と役割分担を自動化し,監査に関する問題を効率的に追跡,管理,解決することができる。

 新版では,プロジェクト管理スイート「Oracle Projects」との連携をさらに高めたという。

 ちなみに,米AMR Researchが2003年11月に実施した調査によると,「法規準拠のための自動記録保存ツールや追跡ツールは,確実に準拠作業の負荷を軽減している。こうした自動化ツールは,法規準拠のコスト抑制に大きな役割を果たす」(AMR Research社リサーチ部門バイス・プレジデントのBill Swanton氏)という。

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