米PriMetricaは,固定電話と携帯電話間の電話番号ポータビリティ制度(LNP:Local Number Portability)に関する調査結果を米国時間11月12日,発表した。それによると,米国家庭の半数近くが固定電話を携帯電話に切り替える可能性があるという。

 LNPは,携帯電話機や固定電話の事業者を変更する際,事業者にかかわらず同一の電話番号を保持できる制度。無線事業者間のLNPについては,米連邦通信委員会(FCC)が2003年11月24日からの実施を義務づけている。また固定電話と携帯電話間についても,FCCは先日,有線事業者に対しLNP対応を義務化する方針を決定した(関連記事)。

 PriMetrica社によると,調査家庭の半分弱が,「月額50ドルで600分間通話できる家族用の携帯電話プランを使えるのなら,現在使用中の固定電話サービスを携帯電話に変更する」と答えた。

 また,携帯電話への切り替えを希望する消費者と希望しない消費者とのあいだで固定電話サービスの満足度に差はなく,いずれも十分満足しているという。「この結果から,サービスの品質がユーザーをつなぎとめる要素にはならないことが分かった」(同社)

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