米Microsoftは,小企業向けサーバーOSパッケージ「Windows Small Business Server(SBS)2003」の提供を米国時間10月9日,開始した。同社が同日明らかにしたもの。「Standard Edition」と「Premium Edition」の2種類を用意する。

 Windows SBS 2003は「Microsoft Windows Server」ファミリの1製品で,小企業向けパッケージとしては4番目の世代に当たる。サーバー機能に加え,電子メール,ファクシミリ,データベース,セキュリティ技術などを備えている。

 同パッケージの主な特徴は以下の通り。

・業務情報の自動保護:
 同社によると,「小企業は業務情報の保護に役立つ技術を求めており,最も必要なITとして自動バックアップ/復元技術を挙げるユーザーが43%にのぼる」という。Windows SBS 2003は「Small Business Server Backup Wizard」などの機能を備え,365日24時間にわたり情報を守る際に欠かせない作業を支援する。

・生産性の20%向上:
 同社では,「同OSパッケージを使用すると従業員の共同作業がスムーズになり,生産性が最大20%向上する」としている。こうした向上の多くは,文書の検索/共有,共同作業,定型業務の自動化を容易にする「Windows SharePoint Services」によるものという。

・少ない設定/運用の負荷:
 設定処理などが自動化されており,「ネットワークを完全に動作させるのに3時間もかからない」(同社)。そのため専任のIT管理者は必要なく,管理にかける時間も短縮できる。

 5クライアント・ライセンス付き製品の米国における予想小売価格は,Standard Editionが599ドル,Premium Editionが1499ドル。米Dellや米Hewlett-Packardのほか,2万社以上の技術プロバイダが提供する。

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