米Microsoftは,小企業向けサーバーOSパッケージ「Windows Small Business Server(SBS)2003」の製品候補版(Release Candidate)の配布を開始したと米国時間7月1日,発表した。「Standard Edition」版と「Premium Edition」版の2種類を用意し,試験/評価用として20万セットを技術プロバイダなどに提供する。さらにMicrosoft社は,同OSの販売促進に向けたトレーニング・プログラムを世界各地で開始する。

 小企業顧客の求めるOSについて,同社は,「業務データ/コミュニティ/協業活動の安全確保,組織化,管理を行うことができ,どこからでもデータやアプリケーションにアクセス可能な機能を備える,簡単かつ強力なOS」と説明する。

 「Windows SBS 2003では,15分でセットアップを完了できるほか,実際に即したシステム設定,エンド・ツー・エンドのデータ・バックアップ手順,すぐに使えるリモート・ユーザー・アクセス機能など,重要な操作を簡素化することで,小企業顧客の要求に応える」(同社)

 Standard Editionは,Windows Server 2003とExchange Server 2003を合わせて提供する。一方,Premium Editionは,Standard EditionにMicrosoft SQL Server 2000およびInternet Security and Acceleration(ISA)Serverを加えた構成とする。

 また同社は,Windows SBS 2003の情報をチャネル・パートナに伝えるトレーニング・プログラム,「Windows Small Business Server 2003 Partner Training Program」の運営を開始する。同プログラムでは,1時間のセールス・プレゼンテーションを行い,Windows SBS 2003の販売に必要な情報を提供する。また「Windows SBS 2003 Hands-on Lab」では技術トレーニングを実施し,システム・ビルダー向けにインストール作業の準備をテーマとしたセッションを行う。

 ただし同社は,Windows SBS 2003の製品版リリース時期や価格について明らかにしていない。

◎関連記事
米Microsoft,Windows Server 2003の一般向けリリースを開始
米Microsoft,「Exchange Server 2003」を製造工程に移行
Windows Server 2003テクノロジの“微妙な戦略”
Windows Server 2003導入決断のポイント
米国でTech・Edが開幕,次期Exchangeの製品候補版がようやく登場,次期SQL Server「Yukon」の出荷は2004年後半に延期
Tech・Ed 2003でMicrosoft製品の最新ロードマップが明らかに
Yukonまで何マイル?――2003年のMicrosoft製品を占う
「派手な新機能より地道な問題解決を」――Bill Gates氏への開発者からのメッセージ

[発表資料へ]