エルピーダメモリが米国時間9月16日に,記憶容量1Gバイトと512MバイトのDDR2レジスタードDIMMメモリーを発表した。両メモリーの転送速度は3.2Gバイト/秒(PC2-3200)で,デュアル・チャネル構成時には6.4Gバイト/秒に達する。動作電圧は1.8Vで,従来のDDRアーキテクチャに比べ50%以上消費電力が少ないという。「IAアーキテクチャ・ベースのサーバーで利用可能なメモリーのなかで,現在DDR2レジスタードDIMMが最も帯域幅が広く,消費電力が小さい」(同社)

 DDR2レジスタードDIMMメモリーは,高速512MビットDDR2 SDRAMコンポーネントを18個(1Gバイト版)または9個(512Mバイト版)FBGAパッケージに封止している。JEDEC標準の240ピン・パッケージ(幅133.25mm×高さ30.00mm)を採用し,現行のDDRモジュールと設置面積は変わらない。またOn-Die Termination(ODT)およびOff-Chip Driver(OCD)Calibration技術を導入し,信号品質と性能,信頼性の向上を図った。なお米Intelは同メモリーを使用して,次世代チップセット「Lindenhurst」(開発コード名)ベースのサーバー・プラットフォームのブートに成功したという。

 また同日,韓国のSamsung ElectronicsとドイツのInfineon Technologies AGも新型メモリーを発表した。両社の製品概要は以下の通り。

・Samsung社:
 記憶容量512Mビット,転送速度400/533Mbps,動作電圧1.8VのDDR2メモリー。JEDEC標準対応。ODTおよびOCD Calibration技術を採用。同社はカリフォルニア州サンノゼで開催中のIntel Developer Forumで,400/533MbpsのDDR2モジュール(1GバイトUDIMM,1GバイトRDIMM,512MバイトSoDIMM)のサンプルを展示する。

・Infineon社:
 記憶容量512Mビット,転送速度400/533MbpsのDDR2メモリー。JEDEC標準対応。Lindenhurstベースのサーバーでブートに成功した。110nmルールのCMOSプロセスで製造し,「この記憶容量では,消費電力と設置面積が最も小さい」(同社)という。

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[発表資料(エルピーダ)]
[発表資料(Samsung社)]
[発表資料(Infineon社)]