ドイツのInfineon Technologies AGは,1GビットのDDR SDRAMメモリーのサンプル出荷を開始した。同社が現地時間8月26日に発表した。同社の110ナノメータ(nm)ルールのCMOS技術を用いて製造する。同チップのサイズは,160平方mmで業界最小だという(同社)。

 新しい1GビットのDDR SDRAMは,66ピン400mil TSOPまたは68ボールFBGAパッケージで提供。各DDR SDRAMは,133~200 MHzのクロック周波数で,266M~400Mbpsの伝送速度を提供する。

 高密度の実現に向け,同社は4Gバイトのモジュールを製造するためにスタック型FBGAパッケージを利用する。「Dual Die Stack」と呼ぶ同技術は,チップを重ねてカプセル化するもの。そのため,ボード面積に対して高いメモリー密度を実現可能になる。また,4GバイトのDIMMは,スタック型TSOPパッケージでも提供される。

 ターゲット製品は,ハイエンドのサーバー,ワークステーション市場向けの4Gバイト,2GバイトのDIMM。また,ノートブック向けには,2Gバイト,1GバイトのSO-DIMM(Small-Outline DIMM)をターゲットとする。これらモジュールは,同年第3四半期にサンプル出荷され,2004年初旬に量産体制に入る予定。

 1GビットのDDR SDRAMの一般に向けた出荷は,同年の第4四半期に予定されている。

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