XML関連の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)のメンバーは,Webサービス向けポートレット仕様「Web Services for Remote Portlets(WSRP)version 1.0」をOASIS標準(OASIS Open Standard)として承認した。OASISが米国時間9月11日に明らかにしたもの。

 WSRPについて,米Delphi社長のThomas Koulopoulos氏は「Webサービスをポータルにどう“差し込む”か定義する仕様」と説明する。「WSRP対応サービスを公開しておけば,ポータル管理者はマウスを数回クリックするだけで,(WSRPで定義された部品である)ポートレットを探し出して動的に利用できるようになる」(同氏)

 OASISによると,「WSRPを利用すると,コンテンツのソースをローカル環境でホスティングしたり,各リモート・コンテンツ用に専用のコードを書いたりする必要がなくなる」という。さらに,「コンテンツの実行に最も適した環境でホスティングが行える上,,アクセスも容易になる」(OASIS)とする。「コンテンツ・アクセスのコスト削減が可能なので,WWWページでのコンテンツ利用手順を簡素化できる」(OASIS)

 なおWSRPは,JavaとJ2EE,米Microsoftの.NETなどさまざまなプラットフォーム上でリモート・ポートレットによるWebサービスを実装できる。

 WSRP仕様の策定には,米BEA Systems,米Citrix Systems,Factiva社,米IBM,Microsoft社,米Novell,米Oracle,米Plumtree Software,英Reed Elsevier,ドイツSAP AG,米Sun Microsystems,米TIBCO Software,米Vignetteなど,OASISのメンバー企業25社が協力した。

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