米Microsoftの事業部門であるMicrosoft Business Solutionsは米国時間4月30日に,企業ポータル製品「Microsoft Business Portal」のリリースを発表した。「企業の従業員,サプライヤ,顧客は,WWWベースのポータル・サイトからあらゆる情報にアクセスし,効率性と利益性を拡大できる」(同社)
Microsoft社によると,企業はMicrosoft Business Portalを用いることで,ITやサポート・コストを削減できるほか,ビジネス情報の可用性やビジネス・アプリケーションへのアクセスを向上できるという。
Microsoft Business Portalは,Microsoft社の.NET Frameworkを基盤とする。ビジネス・アプリケーション「Great Plains」と「Solomon」を組み合わせることで,ビジネス情報ページ,定型レポート,情報クエリーなどが利用可能となる。外部のデータ・ソースやWWWベースのアプリケーションを利用できるため,「情報やビジネス・プロセスを単一のポータル・サイトに集約できる」(同社)。
Microsoft Business Portalの主な機能は以下の通り。
・ロール・ベースの仕組み:各ユーザーの役割や職務に応じて,閲覧情報や利用プロセスを細かく制御できる
・ブラウザ・ベースの配信:ユーザーは,企業のネットワーク上にあるビジネス情報とビジネス・プロセスに,WWWブラウザを通じてアクセスできる。また,「Windows Terminal Server」を利用すれば,Great PlainsやSolomonといったビジネス・アプリケーションにもアクセス可能
・構造:特定のビジネス・プロセスや情報と関連づけた,定義済みの“ロール(役割や職務)”を備える。企業は必要に応じてロールの変更や追加が可能
Microsoft Business Portalは米国,カナダ,オーストラリア,ニュージーランドで直ちに利用可能。英国,中東,アフリカ,アジア太平洋地域では,2003年第3四半期にリリースする予定。価格は導入規模によって異なり,1ユーザー当たり45ドル~65ドル(米国の場合)。またMicrosoft社は,人事管理向けアプリケーション・スイート「Human Resource Management Self Service」(価格は5000ドル)などの関連アプリケーションを順次出荷する計画である。
◎関連記事
■米Microsoftが包括的ビジネス管理ソリューション「Solomon IV Release 5.0」の出荷を開始
■.NETを強化,米マイクロソフトがビジネス管理ソフトの米Great Plains買収
■米サン,ポータル・サイト構築用APIのJava仕様作成要求を提案
■米IBM,企業ポータル・サイト構築とポートレット開発を支援するWWWサイトを開設
■独SAP Portalsが「Enterprise Portal」の新版を発表
■独SAP,従業員向けセルフサービス・アプリケーション「SAP EPS」を発表
■注目集める企業情報ポータル
■「淘汰が進むポータル向けソフト市場,2001年は59%成長で約7億ドル規模」,と米データクエス
[発表資料へ]