ドイツSAP AGの子会社SAP Portalsは「Enterprise Portal」の新バージョンを米国時間3月21日に発表した。企業アプリケーション,情報,サービスを統合することによってビジネスの効率と生産性を高めるとともに,インテリジェントな判断機能をサポートしているためビジネス・イベントの迅速な決定を可能にするという。

 新しいバージョンでは,自動的にコンテンツを同期する機能,オープンなナレッジ管理プラットフォーム,ビジネス・パッケージを収録している。

 同製品のプラットフォームは,異なる情報,アプリケーション,サービスにより生じていた生産性における障害を排除している。そのため,正しい情報が適切な人に適当なタイミングで届けられる。

 アプリケーション,データ・ウェアハウス,統一性のないドキュメント,インターネット,Webサービスなどの重要な情報ソースを統一することにより,ユーザーは動的なユーザー・インタフェースを通じてこれらのリソースをシームレスに操作できる。

 同製品の強化された機能は次の通り。

・統一化
企業アプリケーション間の障害を排除し統一化することにより,関連性が強まり生産性を向上させる。「Drag&Relate」により,ユーザーは異なるソースの情報を関連付けることができ,複数のシステムを単一システムのように操作できるようになる。

・ビジネス・インテリジェンスの統合
あらかじめ作られたビジネス・コンテンツにデータ・ウェアハウス,レポート,分析,プランニング,シミュレーション,ビジネス・パフォーマンス管理機能を組み込み,幅広いユーザー・ベースに対して適格なビジネス分析を提供する。

・新しいオープンなナレッジ管理プラットフォーム
統一性のない情報を組織化する。分類,検索,協調的な機能,そして通知機能によってサポートされるオープンなリポジトリ・フレームワークを提供する。

・拡張されたインターネット管理アーキテクチャ
役職をベースに設定された権限を通じて従業員にインターネット・コンテンツとサービスへのアクセスを提供する。

・新しいビジネス・パッケージ
ポータル・コンテンツのコレクションから,企業内におけるユーザーの役割に関連したコンテクストを提供する。

 「アプリケーション,情報,サービスを含む企業の重要な資産をすべて統一できたときに始めてユーザーは,真のプロセス・コラボレーションとビジネス・イベントの迅速な決定が達成できる」(同社のCEOのShai Agassi氏)。

 同製品はJava,J2EE,XML,SOAP,Microsoft .NETなどの標準とLDAP,Active Directory Services,PKI,X.509などのセキュリティの標準をサポートしている。

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