米Seagate Technologyは新たな民生電子機器向けハード・ディスク装置(HDD)を米国時間8月28日,発表した。「高度なビデオ・ストリーミング性能を実現する」(Seagate社)。世界のデジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)メーカー8社に向けて出荷する。
Seagate社が同製品を供給するのは,東芝,フランスのThomson Multimedia,ソニー,パイオニア,英Pace Micro Technlogy,フィンランドのNokia,米Motorola,米Echostar。
同製品は,T-13委員会から承認を受けた新たなATA規格のストリーミング・コマンド仕様を備え,ATA/7規格のファームウエアと互換性を持つ。連続してオーディオ/ビデオ・ファイルをストリーミングするなどの一連の作業で効果を発揮するとしている。「分散的なテキスト・ベースのドキュメントを想定しているパソコン向けHDDよりも,一貫したビデオ・ストリーミング性能を提供する。また,メーカーがエラー検出パラメータを定義するため,エラー検出よりビデオ・ストリーミングを優先し,よりスムーズな映像表示を実現する」(Seagate社)
そのほか,同製品で採用している電力管理技術により,立ち上げ時のピーク電力が同クラスの他の製品と比べて少ないという。さらに,「ほとんど認識できないほどまで稼働音を抑え,非動作時の耐衝撃性が高く,障害発生率が低い」(Seagate社)。
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