米Strategy Analyticsが英国時間10月8日に,高性能セットトップ・ボックス(STB)の世界市場に関する調査結果を発表した。それによると,“シック・クライアント”と呼ばれる高性能STBの年間販売台数は,2008年に3350万台に達するという。

 そのうち63%はBasic Personal Video Recorder(PVR)に分類され,24%は広帯域メディア・センターの役割を果たす。

 広帯域接続の環境を持つケーブル事業者は,多機能を搭載した高性能STBの導入より,ビデオ・オン・デマンド(VOD)などオンライン・サービスのサポートに力を入れる見通しだ。一方,直接的な収入源に欠ける衛星放送事業者は,高性能STBに積極的な投資を行うことが予測される。

■ 世界における高性能STBの出荷台数推移(単位:100万台)

                          2001  2002  2003  2004  2005  2006   2007  2008
                     
Basic PVR                 0.19  0.96  2.25  3.61  6.12 10.37  15.49 21.00
広帯域メディア・センター  0.00  0.01  0.29  1.05  2.33  3.82   5.61  8.01

合計                      0.19 0.97  2.53  4.67  8.45 14.19  21.10  29.01

注記:ケーブル放送および衛星放送向けSTBのみを対象とする

出典:Strategy Analytics社

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