「消費者はPVR(Personal Video Recorder)に強い興味を抱いている」。米NextResearchが米国時間9月20日に,PVRに関する調査結果を発表したもの。すでにPVRを使用している消費者の場合,視聴行動に変化が見られる。

 PVRは内蔵した大容量ハード・ディスク装置にビデオ録画を行う装置で,デジタル・ビデオ・レコーダとも呼ばれる。

 調査対象になった消費者が所有するPVRは,米TiVo製が47%,米RePlayTV Networks製が35%,オランダRoyal Philips Electronics製が7%,ソニー製が6%,米UltimateTV製が4%,Satellite社製が1%だった。

 主な調査結果は次の通り。

・テレビ視聴行動に対する影響
 PVR所有者の69%が必ずまたは頻繁にコマーシャルを早送りしている。44%はPVR使用前より多くの有料チャンネルを視聴し,43%は視聴チャンネル数が増えた。

・PVRの機能に対する満足度
 PVR所有者の61%は,自宅にあるすべてのテレビにPVRを付けたいと考えている。機能に対する不満として,同時に二つの番組を録画できないことを挙げた。

・PVR購入に対する障害
 PVR未所有者がPVR購入に踏み切らない理由として,次の二つが挙げられる。1)特定のCATV/衛星放送サービスに対する製品の依存性,2)消去せず保存しておける録画時間の不足。

 「消費者は,好きな番組をいつでも見られる簡単な装置としてPVRを使用している。PVRには,消費者が求めている“革新的なテレビ”となる可能性がある」(NextResearch社CEO兼社長のJennifer Choate氏)。

 この調査PVRを所有する347名と所有しない1051名の消費者を対象に実施した。詳細な結果は,NextResearch社のWWWサイトに掲載している。

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