「2003年における消費者向けスタンド・アロン/パソコン用DVDレコーダの販売台数は約1600万台となり,2002年の600万台の3倍近くに増える」。松下電器産業の米国法人Panasonicが米IDCに依頼して実施した調査結果を,米国時間6月18日に発表したもの。

 Panasonic社は,「米国では消費者のDVDレコーダに対する導入レベルが“しきい値”を超えた」とする。「魅力的な価格になったことに加え,録画の簡便さ,録画中の同時再生やディスク編集の容易さなど多くの新機能が,導入を後押しすることになる」(同社)

 調査結果によると,DVDレコーダの購入決断に影響を与える機能として,調査対象者の82%が“録画時の手間が少ないこと”を最優先項目に挙げた。わずかの差で,“別のプレーヤとの互換性”(80%)と“テレビ番組視聴中の同時録画機能”(74%)がそれに続く。消費者が重要視する機能には,“同一DVDメディアにビデオと静止画を録画できること(62%)”,“DVDレコーダでビデオを直接編集できること(62%)”,“・映画/バラエティ/スポーツ番組を録画中に最初から見れる(追っかけ再生)など,Personal Video Recorder(PVR)のような機能があること”(58%)もあった。

 そのほかの主な調査結果は以下の通り。

・消費者は(録画したDVDを)ほかのプレーヤで再生できる互換性を気にしている。テレビ番組やビデオをDVDに録画するユーザーの82%は,録画した機器ではなくリビング・ルームなどにあるほかのプレーヤで再生するという。

・DVDレコーダの価格と,消費者の知識不足はもはや購買の障壁ではない。導入数が増加しているのは明らかであり,消費者はビデオ・レコーダを置き換える装置としてのDVDレコーダの価値をすでに理解している。

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