米Jupiter Researchは米国時間7月30日に,オンライン広告市場に関する調査結果を発表した。それによると,2003年における有料広告検索の売上高は,前年同期比約50%増の16億ドルに達する見込み。有料広告検索の隆盛に助けられ,オンライン広告の総売上高は,前年比10%増の63億ドルとなる。

 「有料広告検索の影響は,数字だけにとどまらない。検索プロバイダ,戦略,技術が,オンライン・マーケティングの中心となって文脈型広告といったトレンドを生みだしている」(Jupiter Research社アナリストのGary Stein氏)

 有料広告検索は好調だが,オンライン表示広告の売上高は前年比6%縮小し,約30億ドル程度となる。Jupiter Research社バイス・プレジデント兼リサーチ・ディレクタのDavid Card氏によれば,オンライン表示広告が回復し始めるのは2004年に入ってからだという。

 「広告を掲載するWWWサイトの在庫管理向上などにより,オンライン表示広告の売上高は2004年に15%以上増加する見通しだ。2005年と2006年は20%以上成長する。2008年には,有料広告検索,オンライン表示広告,求人広告を含めたオンライン広告の売上高が148億ドルに達し,米国の広告収入全体の6%を占めるだろう」(同氏)

◎関連記事
米Overture,新しい文脈型広告サービス「Content Match」の提供を開始
米グーグル,関連性の高い広告を提携サイトにも表示する新たな広告サービスを発表
米Yahoo!,米Overtureを約16億ドルで買収
「2003年Q1のオンライン・リッチ・メディア広告は前期比14%増加」,米DoubleClickの調査
2002年第4四半期の米国オンライン広告市場は前期比9%増の16億ドル
米Macromedia,オンライン広告の向上を目指す構想を発表
米Google,米Amazon.comに検索技術と広告付きリンク・サービスを提供
「多数のネット・ユーザは有料広告検索の仕組みを知らない」,米国消費者団体の調査 

[発表資料へ]