米Hewlett-Packard(HP)とアイルランドのBaltimore Technologiesは,HP社によるBaltimore社のソフトウエア製品「SelectAccess」の資産買収に向け最終合意に達した。HP社が米国時間7月4日に明らかにしたもの。買収対象は同製品の実質的全資産という。

 SelectAccessは,米Oracleのアプリケーション・サーバー「Oracle9i Application Server(Oracle9iAS)」向けのアクセスおよび認証管理製品。両製品を組み合わせることで,企業はOracle9iASのApache Webサーバーを通じ,Webベースでe-businessリソースを利用する全ユーザーのアクセス権を管理できる,としている。

 HP社はSelectAccessを買収し,同社のソフトウエア製品系列「Adaptive Management」に組み込む。「こうすることで,ユーザーはネットワーク・サービスや企業リソースをより安全にアクセスできるようになる」(同社)

 買収取引は全額現金で行うが,具体的な金額については明らかにしていない。取引完了は,HP社の2003会計年度第4四半期(2003年8月~10月期)中になると見込む。なお買収実施には,Baltimore社株主の承認を得る必要がある。

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