スウェーデンのJoltidが現地時間6月6日に,新たなピア・ツー・ピア(PtoP)型コンテンツ配信プラットフォーム「PeerEnabler」を発表した。次世代PtoPセキュリティ技術をベースにする。「サーバー・ベースのコンテンツ配信ネットワークをはるかに凌ぐ規模の高速配信ネットワークを構築できる」(Joltid社)としている。
ちなみに,Joltid社設立者のNiklas Zennstrom氏は,ファイル交換サービス「KaZaA」の共同開発者である。
PeerEnablerを導入することで,ソフトウエア開発者やコンテンツ発行社は,サービスの提供範囲を広げ,コンテンツ配信にかかる費用を削減することが可能,という。「PtoP技術は,コンテンツ配信の最も効率的な手段を提供し,ネットワークの末端,つまり消費者のパソコンまでコンテンツを送り届ける。PeerEnablerは,消費者には高速ダウンロードを保証し,コンテンツ発行社やISPには帯域幅の節約と安全な配信手段を提供する」(Zennstrom氏)
PeerEnablerでは,すべてのファイルに電子署名を適用し,改ざんを防止する。また,消費者にPeerEnablerの特性を管理する機能を提供し,プライバシ保護を可能にする。
Zennstrom氏は,「PeerEnablerがKaZaAと同様に,広く利用されるようなることを期待している」と述べた。
ソフトウエア開発ツールキット「PeerEnabler Software Development Toolkit」は,Joltid社WWWサイトから入手可能。
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