米Evans Dataは,ソフト開発者が使用する開発言語についての調査結果を米国時間5月6日,発表した。それによると,現在「Visual Basic」を使用している開発者は,全体の52%を占める。しかし,そのうち,来年Visual Basicの使用を減らす予定の開発者は43%に達したという。

 調査は,北米のソフトウエア開発者600人を対象に,4月に実施したもの。

 Visual Basicの使用を減らす予定の開発者のうち,「C#の使用を増やす」という回答者は39%,「Javaの使用を増やす」という回答者は31%だった。Evans Data社は,プラットフォームに依存しない開発言語の使用が増えるとみる。なお,Visual Basicを使用している開発者の3分の1は,Visual Basic .Netに移行するつもりである。

 「米Microsoftにとって,Visual Basic開発者が.NETベースの言語に移行するかどうかは,極めて重要な問題である。今のところ,Microsoft社の取り組みが奏功しているが,開発者は無線やWebサービスなど,新しい技術を取り入れたアプリケーション開発を容易に行える開発言語を選ぼうとする傾向がある」(Evans Data社上級アナリストのEsther Schindler氏)

 その他の主な調査結果は次の通り。

・多くの開発者が,社内におけるピア・ツー・ピア技術の利用に関心を示している。ネットワーク・アプリケーションで ピア・ツー・ピア技術を「必ず利用する」あるいは「おそらく利用する」回答者は51%

・使用する開発手法で最も多かったのは「自社独自の開発手法」(39%)。2位の「RAD(高速アプリケーション設計)」(16%)と,3位の「eXtreme Programming」(9%)を大きく引き離した

◎関連記事
「開発者が選ぶ最良の開発者向けプログラムはMSDN」,米Evans Dataが調査結果を発表 
「Linux向け開発者の52%は元Windows向け開発者」,米Evans Dataの調査
「開発者が評価するLinuxの特徴は安全性と信頼性」,米エバンズ・データの調査
「中国ソフト開発者の65%が2003年にLinux向けアプリを手がける」,米エバンズ・データの調査
「.NET」と「Java」に二分されるWebサービスのプラットフォーム,来年はともに約60%の開発者が使用
組み込み型システムの開発者のJava VM使用が急増,米Evans Data社
米IBMがハンドヘルド機器でLinuxとJavaを利用可能とする参照設計を発表
米マイクロソフトがWindows XP用PtoPアプリSDKのベータ版を公開,IPv6にも対応

[発表資料へ]