米Microsoftが米国時間4月7日に,ポータル/コラボレーション・ソリューションの最新版「SharePoint Portal Server」についての情報を発表した。Microsoft社は,現在同ソリューションのベータ2版を公開している。「正式名称は『Microsoft Office SharePoint Portal Server 2003』とする予定で,バージョン1.0では高度な検索機能,柔軟なコンポーネット・ベースのユーザー・インタフェースを提供し,管理性/拡張性/性能を向上させる」(同社)

 同社はMicrofoft Office SharePoint Portal Server 2003を,オフィス・スイート製品系列「Office System」の1製品としてリリースする。動作させるには,2003年4月24日リリース予定のサーバーOS「Windows Server 2003」が必要となる。

 同ポータル・ソリューションを導入すると,業務分野ごとに異なるシステムからの情報を1つの環境に統合し,シングル・サインオンとパーソナル化可能な機能を使って,企業アプリケーションから内容面で関連性のある情報を取り出せるという。また同社のWWWベース・コラボレーション・ソフトウエア「Windows SharePoint Services」と組み合わせれば,「企業の従業員自身が,文書/計画/作業の共有用WWWサイトの構築,運営,管理を手軽に行える」(同社)。

 さらに同社では,「文書のバージョン管理,承認手続き,チェック・イン/チェック・アウト,整理,発行といった機能を利用することで,情報の流れの改善に役立つ」としている。

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,デスクトップ・アプリケーション・ソフトウエアに対する需要が鈍っていることから,Microsoft社は大企業をOffice System製品系列に惹きつけようとして,SharePoint Portal Serverを同製品系列に加えたという。また,同社はSharePoint Portal Serverの最終版を2003年夏にリリースするとしているが,価格については明らかにしていない。

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