米Microsoftは米国時間3月28日に,「Windows Server 2003」が製造段階に入った(RTM:release to manufacturing)ことを明らかにした。正式な製品リリースは4月24日の予定。「過去最高性能のWindowsサーバーOSで,ITインフラの効率を最大30%高める」(Microsoft社)としている。
Microsoft社によると,サーバーOSでは会社史上最も多い55万人以上のユーザーが,ベータ版に登録したという。
Windows Server 2003は,データセンター・サーバー,アプリケーション・サーバー,WWWサーバー,ファイルおよびプリント・サーバー,データベース・サーバー,ディレクトリ・サービスなどの主要サーバーに必要な速度と安定性を提供することを狙う。
セキュリティについても注力した。開発にあたって,外部テスターや早期導入企業のコミュニティ「Joint Development Program」「Customer Preview Program」「Rapid Adoption Program」を利用した。
Windows Server 2003ファミリ製品は,「Windows Server 2003 Datacenter Edition」「同Enterprise Edition」「同Standard Edition」「同Web Edition」「Windows Small Business Server 2003」をはじめ,米Intelの「Itanium 2」プロセサに最適化した「同Datacenter Edition for 64-bit Itanium 2 Systems」「同Enterprise Edition for 64-bit Itanium 2 Systems」などを揃える。Windows Small Business Server 2003は2003年第3四半期にリリースする予定。
なおMicrosoft社は,4月24日にサンフランシスコで開催するリリース・イベントで,Windows Server 2003とともに,SQL Server 2000 Enterprise Edition(64ビット)と「Visual Studio .NET 2003」を正式発表する。
またMicrosoft社は,「Windows XP 64-Bit Edition Version 2003」のRTMも明らかにした。「Itanium 2の性能を活用するよう最適化している」(Microsoft社)。複雑な科学問題の究明,高性能アプリケーションの設計,3次元(3D)アニメーションの作成,ビデオ制作などに向ける。開発者はMSDNを通じて,すでに入手可能。Windows XP 64-Bit Edition Version 2003を搭載しコンピュータは,各パソコン・メーカーが2003年第2四半期に出荷する見込みである。
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