米IBMはLotus製品を対象にコラボレーション技術を取り入れる計画を米国時間1月27日,明らかにした。コラボレーション技術とエンド・ツー・エンドのビジネス・プロセスを組み合わせ,オンデマンドのe-business構築を支援する。同社Lotus Software部門ジェネラル・マネージャのAmbuj Goyal氏が,フロリダで開催中の「Lotusphere」で語ったもの。

 Goyal氏は「ビジネスが常に変化する現在,拡張性と柔軟性に優れ,安全性の高い製品やサービスを顧客に提供することを重視している。顧客がオープンな標準規格をもとに,我が社の製品を既存のソフトウエア・インフラに組み込めるようにするためだ。また,中核製品をベースにしたソリューションや次世代ソリューションの開発にも引き続き注力する」と述べた。「既存のLotus製品の機能と他のビジネス・アプリケーションやプロセスを1つのインフラに統合するための簡単な手段を提供する」(IBM社)としている。

 Lotusソフトウエア・アプリケーションの次世代版は,これまでの単体製品ではなく,相互に組み合わせ可能なコンポーネントの形をとるという。IBM社はこうした取り組みの一環として,標準規格をベースにした電子メール・ソリューションのベータ版を発表した。WebSphere,DB2を既存のLotus環境と組み合わせる。

 また同社は,ポータル・サイト構築ソフトウエア「WebSphere Portal Extend」の新しいツールと,大企業向けeラーニング・システム「Lotus Learning Management System」を発表した。WebSphere Portal Extendの新ツールは,通知機能やインスタント・メッセージング機能を備えたコラボラティブなポータル・サイト構築を可能にする。Lotus Learning Management Systemは,既存のインフラをはじめ,他のeラーニング・システムとの統合が可能。

 そのほか同社は,次世代アプリケーションのシームレスな統合に向けたツールキットを提供する。「Lotus Domino」関連の開発者はJ2EE(Java 2 Platoform,Enterprise Edition)環境で開発スキルを活用することができる。

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