米Groove Networksが米国時間8月19日に,デスクトップ・パソコン用コラボレーション・ソフトウエアの新版「Groove Workspace version 2.1」を発表した。米IBMの「Lotus Notes」との統合機能を追加し,インスタント・メッセージング(IM)機能を強化したという。すでに提供を開始しており,Groove社WWWサイトで入手可能。

 Groove Workspace version 2.1はコラボレーション・ツールのほか,自動通知,リアルタイムのオンライン利用あるいはモバイルによるオフライン利用,ファイアウオール内外の同期化といった機能を備える。

 「電子メールを本来の目的以上に活用する。電子メールがこれまで対応しきれなかった複数の人間が関わるプロジェクトやプロセスをサポートする」(Groove社CEOのRay Ozzie氏)

 Groove Workspaceの新版では,従来の米Microsoft製「Outlook」との統合機能にNotesとの統合機能が加わったことにより,エンド・ユーザーは複数の人が関わる電子メールの議論やデータベースのやりとりを‘共有スペース’に移行することができる。選択したNotesの電子メールやドキュメントをもとに,Lotus Notes用ウイザードがGroove共有スペースを作成する。すべての関連テキストやファイル,関係者を共有スペースに取り込むことができる。

 Notes(R4.6以降)ユーザーは,新たにポータル・サイトやアプリケーション・サーバーを配備することなく,ファイアウオールを超えて即座に動的な共同作業を行える。また,「増加するオンライン通信を管理するための電子メール・サーバーを設置する必要もない。電子メール・サーバー1台を削減することにより,年間2万ドルを節約できる」(Groove社)。

 Groove Workspace version 2.1のIM機能により,ユーザーは直接リアルタイムで,または時間をずらして作業に関するコミュニケーションをとることが可能。ほとんどの企業向けIM製品がスタンドアロンでリアルタイムのみの通信を提供するのと異なり,Groove Workspace version 2.1のIM機能はGroove共有スペースにある共通の情報,アプリケーション,活動と連携して通信を行える。ドキュメント,プロジェクト,会議,作業事項,ディスカッション登録,画像などと組み合わせることが可能。また,メッセージ転送,返信メッセージ履歴,リッチ・テキスト形式などの機能も強化した。

 Groove Workspace version 2.1は「Professional Edition」と「Standard Edition」を用意する。価格はGroove Workspace Professional Edition version 2.1が1ユーザー当たり99ドル,同Standard Edition version 2.1が1ユーザー当たり49ドル。両エディションとも,直ちに購入可能。100シート以上に利用する場合は,「Enterprise License Pack」が必要。なお,個人利用目的で利用するか企業で90日間試用するための「Groove Workspace Preview Edition」をGroove社WWWサイトから無償で提供している。

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