ドイツのSAP AG社が,同社のプロダクト・ライフサイクル管理(PLM)ソフト「mySAP Product Lifecycle Management」(mySAP PLM)向けにコラボレーション機能を提供する「Collaboration Projects」(cProjects)を発表した。同社がフロリダ州オーランドで開催中のSAP社の国際e-business会議「SAPPHIRE」にて米国時間6月5日に発表したもの。

 「cProjects」により,製造業者とサービス企業はプロジェクト管理と実行におけるコラボレーションを強化できるため,製品の技術革新と開発プロセスを改良できる。プロセスの計画,コントロール,監視,ドキュメント化を改良することにより,プロジェクトの透過性を改善するとともに製品の市場投入に向けた時間と経費の縮小が可能になる。

 「同製品は『mySAP PLM』にとって不可欠な一部であり,プロジェクトのライフタイムを通じてコラボレーションを向上させる」(同社)。

 企業は同製品により,プロジェクトの設定とパフォーマンス管理ができ,ユーザーにそれぞれのプロジェクトの日付,フェーズ,タスク,チェックリスト・アイテムに対するアクセスを与えることにより透過性を高めることができる。その他にもエキスパート検索機能,リソースの割り当て,ワークフローを介したプロジェクト開発の通知機能などを提供する。

 同製品は,定義されたプロジェクト設定と実行プロセスを製品またはサービスの開発と改善に使用するどのような業界にも適用できる。協調プロジェクト管理機能は,既存の「Collaboration Folders」(cFolders)と「mySAP PLM」のプロジェクト管理機能にシームレスに統合され,WWWベースでコラボレーションが可能となる。

 また,同製品は,「mySAP」技術プラットフォームをベースとしており,新しく発表された同社のクロス・アプリケーション「Resource and Program Management」に容易に統合できる。

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