米Macromediaが米国時間7月9日に,コミュニケーションとアプリケーションを統合するサーバーOS「Macromedia Flash Communication Server MX」を発表した。

 Macromedia Flash Communication Server MXにより,開発者はコミュニケーション機能やコラボレーション機能をWWWサイトに追加できる。ストリーミング・メディアや人間どうしの対話機能を既存のWWWサイトに組み込むことで,企業は革新的な製品マーケティング,株式情報,オンライン学習,販売促進情報を単一のユーザー・インタフェースで提供できる。オープンな開発プラットフォームとして設計されているため,カスタム化が可能なほか,既存のWWWサーバーやアプリケーション・サーバーの統合も容易に行える。

 「Macromedia Flash Communication Server MXのリリースによって我が社は,開発者がインターネットをテキストとデータの世界から,生き生きした人間味のある対話性に溢れた空間へと変えていくことを支援する」(Macromedia社エンジニアリング部門バイス・プレジデントのJonathan Gay氏)

 Macromedia Flash Communication Server MXはストリーミング・メディア,マルチメディア・メッセージング,リアルタイムのコラボレーションといったコミュニケーション機能を統合する。開発者はストリーミング・メディア機能を用いて,ストリーミング・ビデオおよびオーディオと動画をカスタム可能なプレーヤ環境にまとめ,インターネット上で新たなタイプのマルチメディア・プレゼンテーションを配信できる。マルチメディア・メッセージング機能を利用すれば,WWWサイトで複数のユーザーが参加できる多方向型ビデオおよびオーディオ・チャットが可能。リアルタイムのコラボレーション機能には,Shared Object技術を組み込んでいる。

 なお,クライアント側では「Macromedia Flash Player 6」を使ってビデオ,オーディオ,データを受信する。

 Macromedia Flash Communication Server MXはオーサリング・ソフトウエア「Macromedia Flash MX」向けの拡張機能を備える。オーサリング,スクリプティング,デバッグの新機能のほか,ログインや多方向型チャット・スクリーン,掲示板,ビデオ会議用のコンポーネントなどが含まれる。

 またMacromedia Flash Communication Server MXは,「Macromedia Studio MX」や「Macromedia ColdFusion MX」といった「Macromedia MX」製品ファミリと連携する。Java対応アプリケーション・サーバーや米Microsoftの「.NET」アプリケーション・サーバーと組み合わせることも可能。

 Macromedia Flash Communication Server MXはWindows上で動作する。価格は「Personal Edition」が499ドル,「Professional Edition」が4500ドルで,Macromedia社のオンライン・ストアから購入可能。

◎関連記事
米マクロメディア,Webデザインの権威Jakob Nielsen氏とコンテンツ開発の指針作りで提携
米マクロメディアがWWW開発向け主要ソフトウエアの「MX」バージョンを発売
米マクロメディアが「Macromedia Flash MX」を発表,3月15日発売
米マクロメディアが「.NET Framework」への広範なサポートを表明
米マイクロソフトが次期ストリーミング・プラットフォーム「Corona」を発表
独Siemensと米PacketVideoがマルチメディア・ビデオ・ストリーミングの技術統合で提携
米アップルが「QuickTime 6」などMPEG-4対応ストリーミング製品を発表
「職場でストリーミングを視聴したことがあるユーザーは56%」と米ニールセン

[発表資料へ]