米Motorolaが米国時間2月28日に，バージニア州チェスターフィールド郡に公共安全システムを供給することを明らかにした。1070万ドル相当のソリューションを用い，「チェスターフィールド郡の警察，消防署，救急医療機関がより効率的に情報を共有し，やりとりできるようにする」（Motorola社）としている。

　供給するシステムは，Motorola社のCAD（computer aided dispatch）「Premier CAD」，モバイル・アプリケーション「Premier MDC」「Premier MDC Reporting」，無線ネットワーク技術「DataTAC Network」で構成する。チェスターフィールド郡は27万人以上の人口を抱えており，同郡の緊急通報センターChesterfield County Emergency Communications Centerでは，毎日平均360件の通報に対応している。

　Premier CADにより通報応答機能などを自動化し，派遣プロセスを効率化する。警官，消防員，救急医療隊は同一のシステムを利用して，事態の処理や派遣リソースの管理を行う。

　Premier MDCとPremier MDC Reportingは，警官などが現場に足を踏み入れる前に犯罪の可能性や危険な状況を把握できるようにする。また，現場から報告を直接送ることも可能。本部に送られた詳細な報告内容は，記録管理システムに入力され，ただちに共有可能となる。

　DataTAC Networkプラットフォームは米MicrosoftのWindowsに対応し，ノート・パソコン，PDA，車載端末などの機器に無線通信機能を提供する。

　チェスターフィールド郡は，Motorola社による公共安全システムを8カ所に導入する。導入作業は2003年秋に完了する予定である。

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