米Sprint PCSは,無線機器向けマルチメディア・アプリケーション「1KTV」の提供を米国時間2月13日,発表した。同社のサービス「PCS Vision」のユーザーに,最新のニュース,金融情報,天気予報,スポーツやエンターテインメント情報をオンデマンドで配信する。情報利用料は30日あたり3ドル95セント。

 1KTVはJava 2 Platform, Micro Edition(J2ME)に対応しており,PCS Vision対応携帯電話機にダウンロードして利用する。米V-Starが開発した技術である。

 Sprint社はPCS Visionサービスの一部として1KTVを提供する。PCS Visionでは,写真の撮影と受信(一部の機種で対応),個人と企業の電子メール確認をはじめ,和音着信メロディ,フルカラーのゲーム,スクリーン・セーバーのダウンロードなどが可能。

 1KTVで提供する情報はテキスト形式ではなく,マルチメディア機能を備えるため,「ニュースを“読む”というよりは“視聴する”体験だ」(Sprint社)

 「ここ最近,世界中で重要な事件が発生している。Sprint社の無線サービス加入者はニュースを即座に,しかも見慣れた(テレビのような)フォーマットで確認することができる」(Sprint社PCS消費者向けマーケティング部門バイス・プレジデントのChip Novick氏)

 ちなみに米IDCによると,マルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)の加入者は2004年には合計540万人に達し,2007年末までに2800万人に膨れあがるという。

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