モバイル通信の業界団体Open Mobile Alliance(OMA)は,米国時間11月19日に技術仕様の導入促進プログラム「OMA Release Program」を発表した。

 OMAはOMA Release Programを通じて,オープンな仕様をベースにした,世界各国のさまざまなネットワークやデバイスで利用可能なモバイル・サービス構築の加速化を図るとしている。OMA Release Programでは,詳細な相互接続性テストを行い,製品やサービスのシームレスな連携を保証する。

 OMA Release Programではまず,「世界におけるモバイル・サービスの基礎となる」(OMA)7つの仕様に取り組む。すなわち,モバイル・ブラウジング,マルチメディア・メッセージング(MMS),デジタル著作権管理(DRM),モバイル機器を介したDNS検索,モバイル・コンテンツのダウンロード,電子メールのプッシュ型通知,ユーザー/デバイスのプロファイルに関する技術仕様である。業界各社はこれらの仕様を製品ロードマップに取り入れ,相互接続性のテストを実施することができる。

 OMAはこのほか,インスタント・メッセージングおよびプレゼンス・サービス(IMPS:Instant Messaging and Presence Services)の仕様を発表した。すでにさまざまな実装例を用いて相互操作性のテストを実施済みだという。

 またOMAは,Location Interoperability Forum(LIF),MMS Interoperability Group(MMS-IOP),SyncML Initiative,Wireless Village Initiativeといった業界団体との統合完了を明らかにした。さらにMobile Games Interoperability Forum(MGIF)とMobile Wireless Internet Forum(MWIF)がOMAとの統合を予定している。

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