マルチメディア通信サービス向けソフトウエアを手がける米Comverse Technology社の一部門であるComverseは「Multimedia Messaging Service Center(MMSC)」の新版「同Version 2.0」のリリースを米国時間12月19日に発表した。同社は,これと並行してマルチメディア・メッセージング・サービスの開発キット「MMS Software Developers Kit(SDK)Version 1.1」もリリースした。

 携帯電話の加入者は,MMSサービスによりテキスト,写真,オーディオ,ビデオ付きのマルチメディア・メッセージの送受信が可能になる。Comverse MMSCにより,パーソン・ツー・パーソン型のマルチメディア・メッセージングとともに,この先MMS普及を促すアプリケーション/コンテンツ・ツー・パーソン型のマルチメディア・メッセージングが可能になる。

 Version 2.0では,次の新しい機能を追加している。

・eXtensible Messaging Framework(XMF)
 設定可能なスクリプトと規則をベースとした決定を通じて,システムを容易に修正できる柔軟なメッセージング・アーキテクチャを導入。

・高度なトランスコーディング
MMS対応端末間における真の相互運用性の欠如を解消。キャリア級の専用外部トランスコーディング・サーバーを導入。XMFによる設定可能な規則と組み合わせてトランスコーディング・パラメータの微調整とハンドセット間のマルチメディア・コンテンツの転送の最適化が可能。

・付加価値サービス・プロバイダ(VASP)コンテンツとアプリケーションのサポート強化
新しいMMS SOAPベースのMM7標準を採用。通信事業者は,複数のサービス・プロバイダから大規模なコンテンツ配信が可能。

・複数のネットワーク技術
前バージョンから対応しているGSM,GPRS,UMTSに加えて,MMS対応端末は完全にCDMA2000ネットワークをサポートするようになった。

 同時にリリースされた「MMS SDK Release 1.1」は,エンド・ツー・エンドの標準に準拠したMM7に対応している。MMSアプリケーションとコンテンツ・パートナは,SOAPベースのMM7インタフェースを活用したアプリケーションの開発が可能になった。「MMS Message Player」で開発者は,実際にメッセージを送ることなくMMSメッセージを閲覧できる。

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