米Cisco Systemsは,コンタクト・センター向けのIP通信ソリューション,「Cisco Internet Protocol Contact Center(IPCC)Enterprise Edition 5.0」と「Cisco Intelligent Contact Manager(ICM)Enterprise Edition 5.0」を米国時間2月11日に発表した。
「コール・センターの境界を取り払い,ネットワーク化した仮想組織で顧客サービス提供を実現するためのソリューション」(Cisco社上級副社長のCharlie Giancarlo氏)
両ソリューションは通話経路制御用ソフトウエアである。Cisco社では「IPベースの分散通話制御/所在地非依存/完全マルチチャネル・サービスといった機能を通じて(同社の提唱する)Customer Interaction Networkという概念を実現する」と説明する。
それぞれの概要は以下の通り。
・IPCC Enterprise Edition 5.0:
応対者数が50人から数1000人規模のコンタクト・センター向け。IPインフラ上で,高機能な通話経路制御/通話処理/ネットワークとコンピュータ間の電話機能統合(CTI)/マルチチャネル通話管理機能を提供する。このソリューションを使用すると,顧客の選んだチャネル(Web,電話,チャット)に従って問い合わせを処理し,応対者の所在地に関わらず通話を転送できる。
・ICM Enterprise Edition 5.0:
単一または複数のコンタクト・センター向けで,応対者数を数1000人規模にまで拡大可能。このソリューションを使用すると,社内でさまざまな通話制御/データベース/デスクトップ・アプリケーションを使っていても,それらの違いを超えて顧客とやり取りできるようになる。
Cisco ICM Enterprise Edition 5.0およびCisco IPCC Enterprise Edition 5.0は,2003年2月後半に出荷を開始する。価格は1応対者当たり1000ドルから。
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