英British Telecom(BT)はマルチメディア・コンタクト・センター向けサービス「BT Multimedia Contact Center(MCC)」を米国時間12月12日,発表した。音声とビデオそして顧客とのオンラインでのやりとりを,世界中に広がるネットワークのIPプラットフォームで一元的に処理する。

 企業はBT MCCを利用することにより,オンライン・チャットやウェブカムといったWeb機能をコンタクト・センターに追加することが可能。BT MCCは,音声を含めた顧客とのコミュニケーションを1つの仮想キューにまとめて管理する。世界中のコンタクト・センターを接続し,150カ国以上にわたる24時間体制の問い合せ照合に対応する。

 「BT MCCは従来のコンタクト・センターが実現できなかったさまざまな地理的,経営的制限の克服を目指す。600社以上のグローバル企業が利用する既存のコンタクト・センター向けサービス『BT Contact Center Service』をベースにする」(BT社)。BT MCCによって,企業は顧客連絡用チャネルを拡大し,トラフィックとCRMを組み合わせることができる。また,顧客連絡管理が簡単なため,新興市場に向けた新規センターの立ち上げや統合を即座に行うことが可能という。

 BT社BT Ignite事業Global Voice Services部門責任者のTony Connor氏は,「会社と顧客とのコミュニケーションにはさまざまなチャネルが用いられるようになっている。優れた顧客サービスを提供するには,インターネット,モバイル機器,固定電話回線といった各種チャネルのやりとりを一つにまとめて把握することが必要だ」と説明した。「また消費者は,Webサイトをクリックするだけの簡単な操作や,ウェブカムで実際に担当者と顔を合わせて話をするといった便利な方法を望んでいる。BT MCCは,こうした高度なやりとりを処理する次世代コンタクト・センターへの道を切り開く」(同氏)

 BT社は,Contact Center Serviceユーザーを対象に,3カ月間限定でBT MCCの無償トライアルを提供する。

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