カナダのNortel Networksは企業向け統合ネットワーキング製品「Succession Communication Server for Enterprise (CSE) 1000 Release 2.0」「CallPilot Release 2.0」「BayStack 460-24T-PWR Power over Ethernet Switch」を米国時間10月29日,発表した。

 これらの3製品は,同社の企業向け戦略「One network. A world of choice.」の中核をなす。企業向けの取り組みでは,音声,データ,マルチメディアあるいはそれらを融合したIP製品を提供し,「企業が顧客のニーズを予測して,あらゆる通信チャネルを使って迅速に対応できるよう支援する」(Nortel社)としている。

 Succession CSE 1000 Release 2.0はIP自営構内交換機(PBX)。音声およびデータ・ネットワークを融合し,大規模企業の通信インフラを統合する。ピア・ツー・ピア・ネットワーキングをサポートする。サーバー1台あたり1000ユーザーに対応し,最大1万のIPエンド・ポイントを集約できる。「Virtual Office」や「Corporate Directory」機能により,従業員は本社,支社,そして家庭から,安全にコミュニケーションをとることが可能。Nortel社製「i2002 Internet Telephones」,「i2004」および「i2050 Software Phones and Meridian Digital Telephones」に対応する。

 BayStack 460 Power over Ethernet Switchは,LANでVoIPアプリケーションを利用できるようにするレイヤ2スイッチ。IEEE P802.3af対応デバイスや無線アクセス・ポイントなどにPower over Ethernet(PoE)機能を提供する。24基のポートを装備する。2003年1月に発売を開始する予定である。

 統合メッセージング・プラットフォームのCallPilot Release 2.0は,40以上の新たな機能を追加し,「システム管理やセキュリティの強化を図った」(Nortel社)。他の統合メッセージング・プラットフォームとは異なり,音声とファクス・メッセージはCallPilotサーバーに保存し,電子メールは電子メール・サーバーに保存する。Webブラウザとの統合により,ユーザーはインターネット対応のパソコンを使って,どこでもメッセージの送受信が可能。その他の特徴としては,Nortel社のコール・センター・サーバー「Symposium Call Center Server」との統合機能,電話により電子メールを音声で聞く機能や送信する機能などがある。

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