米Motorolaが米国時間6月10日に,VoIP/VoATM用のボード「ComStruct PVRB672」とモジュール「同PVRM672」を発表した。音声/データ統合ネットワークに向ける。

 Motorola社は「統合ネットワーク向けメディア・ゲートウエイの普及促進を図り,OEMがチャネル当たりのコストを削減できるよう支援する」(Motorola社)としている。

 ComStruct PVRB672と同PVRM672は,最大672の圧縮音声をサポート。G.729AB,1008 G.711のコーデック方式を用いる。エコー・キャンセルのテール遅延は128ミリ秒。中継および無線メディア・ゲートウエイ,企業/キャンパス向け市外バイパス・ゲートウエイ,デジタル加入者回線,クラス5スイッチ置換などでの利用を想定する。

 ComStruct PVRM672はPT3MCに準拠する。OEMは既存製品のチャネル容量を増加し,メディア・プロセス機能を追加することができる。ComStruct PVRB672はCompactPCIに対応する。PSTN,IP,ATMコネクタを追加し,CompactPCI Packet Switched Backplane(PICMG 2.16準拠)などの接続が可能。

 ComStruct PVRM672と同PVRB672は,ともにMotorola社のソフトウエア「FACT-MG」を採用している。両製品が備えるネットワーク・プロセサは,RISCベースのマイクロプロセサ・エレメントと多数のデータ・エンジンから成り,IPv6,IPv4,ATMなどのプロトコルに対応する。

 また両製品は,音声リソースやオンボードの制御処理に最適化したDSPを搭載しているため,スタンドアロンのメディア・ゲートウエイ・プラットフォームとしても機能する。

 ComStruct PVRM672と同PVRB672は2002年第3四半期に利用可能になる。OEM向けの価格は1ポート当たり10ドル未満となる予定。

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