沖電気工業とイスラエルのAudioCodes社が,日本の電気通信事業者の市場に向けたVoIPソリューションの開発とマーケティングに関する戦略的提携を結ぶことで合意した。両社が現地時間8月7日に明らかにしたもの。沖電気の日本市場におけるVoIPソリューション提供のトップの地位とAudioCodes社のVoIP Codecとモジュール・ゲートウェイ製品の技術の統合を狙う。

 提携のもと,沖電気はVoIPゲートウェイ「CenterStage MediaGateway KT5000」にAudioCodesのVoIPモジュールを組み込んで,通信事業者のPSTNネットワークをIPネットワークとシームレスに接続するデバイスを提供する。沖電気のマルチメディア通信サーバー「CenterStage」のコンポーネントである「MediaGateway KT5000」により,VoIPサービスの成長が期待される日本市場において,サービス・プロバイダに音声品質が優れた経済効率がよい高性能なソリューションを提供する。

 幅広いマーケティング活動を通じて,沖電気はAudioCodesに日本のサービス・プロバイダの独自のニーズと日本市場にユニークな特徴を提供する。これを受けAudioCodesは要件事項をVoIPモジュールに統合し,沖電気工業のCenterStage MediaGatewayの新しいバージョンKT5000に向けてカスタマイズする。同製品は,高度なキャリア・グレードのIPゲートウェイで信頼性に優れており,日本国内のPSTNとのさまざまなインタフェースをサポートする。

 KT5000は,沖電気工業の既存のPSTNとIPネットワークを接続する機能を提供する。サービス・プロバイダは,IP環境で音声,データ,動画を含むさまざまなサービス提供が可能になる。AudioCodesのモジュールを沖電気のゲートウェイと組み合わせることにより,日本のサービス・プロバイダは低コストと高品質の音声で要件に合ったVoIPとその他のソリューションにアクセスできるようになるという。

 「CenterStage MediaGateway KT5000」は,同年の7月より出荷されている。沖電気工業が,単独で主に日本の通信事業者に対して同VoIPソリューションのマーケティングを行う。

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